2019年モダンウナライオンとは!半年で340万円値上がりした理由を解説

2020/8/18|著者: アンティークコインタイムズ編集部

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1839年、ヴィクトリア女王の即位記念として発行されたコイン「ウナとライオン」。繊細で美しいデザインと発行数400枚という希少性から、181年経った現在でもコレクターの間では高い人気を誇っています。

そんな貴重なコインが2019年に復刻版として発売。美しいデザインはそのままに、現代技術を駆使して作られました。オリジナルのものと区別するため、最近では「モダンウナ」と呼ばれています。

発売から半年で340万円値上がりし、今年のオークションでは約1000万円の値段がつきました。コレクターをここまで惹きつける「ウナとライオン」。一体どのようなコインなのでしょうか?

この記事では、1839年発行のオリジナルウナライオンと2019年に復刻されたモダンウナライオンについて詳しく解説!両方の違いや価値、値上がりの秘密についても詳しく説明します。

 

ウナライオンとは?

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「ウナとライオン」とは、1839年にヴィクトリア女王の即位記念として発行された金貨です。一般的に「ウナライオン」と呼ばれているのは、5ポンド金貨です。

400枚しか発行されなかったという希少性、そして「世界一美しい金貨」と呼ばれるほどの秀逸なデザインが特徴的です。

発行されるきっかけとなったヴィクトリア女王とは、1837年に18歳の若さでイギリス女王となった人物であり、19世紀の大英帝国の象徴でもあります。

そのため、「ウナとライオン」のデザインは、若き女王がイギリス社会を栄光へと導くという意味が込められたものになったのです。

 

ウナライオンの種類

金貨には様々な種類がありますが、「ウナとライオン」はプルーフ金貨(貨幣)という種類になります。発行当初はプルーフコインセットとして発売されました。

プルーフ金貨とは、普通の貨幣よりもさらに美しく見せるために表面を磨いた貨幣のことです。日常で使用することもできますが、様々な技法を用いて特別に作られているためほとんどが収集家のコレクションになります。

ただし、金貨「ウナとライオン」の場合はただのプルーフ金貨ではありません。新しい貨幣を発行する前に試作された試鋳貨幣として知られています。

主にコインに描かれた女王の髪型や髪飾りなどを変えるなどの試作を施していました。そのため、金貨「ウナとライオン」はデザインの異なるものが約10種類ほど存在しているのです。

また、「ウナとライオン」は5ポンド金貨の通称になっていますが、もちろん即位記念の貨幣は5ポンド金貨だけではありません。1839年発行当時は盾の形のケースに通貨単位が異なる14枚のコインが入っていました。

その中でも、特に5ポンド金貨の「ウナとライオン」が人気を誇っているのです。

 

ウナライオンが人気の理由

発行から181年経った現在でも、コレクターに高い人気を誇る金貨「ウナとライオン」。

1839年の発行当初も人気があり、当時は一部の富裕層しか手に入れることができませんでした。2020年現在では富裕層どころか、誰もが手にすることの難しいコインとまで言われるほどになっています。

そんな「ウナとライオン」の人気の理由は一体なんなのでしょうか?詳しく説明します。

 

理由01.希少性が高い

「ウナとライオン」の人気が高い理由の一つとして、まず挙げられるのはその希少性。発行数自体が400枚と少ない割に、購入希望者がとてつもなく多いのです。

需要と供給のバランスが崩れているため、コレクターの間では手に入れにくい「レアなコイン」として人気に拍車をかけています。

 

理由02.美しいデザイン

そして、人気の理由として次に挙げられるのはなんと言ってもデザインの美しさ!

金貨の表面には、若きヴィクトリア女王の横顔が髪型にいたるまでとても緻密に描かれています。裏面には、「ウナとライオン」と呼ばれるきっかけにもなった「ウナ」という擬人と「ライオン」が優雅かつ繊細に描かれているのです。

裏面のデザインの元になったのは、エドモンド・スペンサーの作品「妖精の女王」。「ウナ」は作品の主人公であり、「ライオン」は「ウナ」を守る存在として登場します。

しかし、金貨「ウナとライオン」では「妖精の女王」の作中とは少し意味が異なり、「ウナ」が「ライオン」を導いています。

これは、若きヴィクトリア女王を「ウナ」に、イギリス国家を「ライオン」に喩え、女王がイギリスを栄光に導く願いを込めているのです。その証拠に、刻印にはラテン語で「我が君主が進むべき道を示すであろう」と書かれています。

女性の「ウナ」は美しく、獣であるはずの「ライオン」は無骨なイメージとは違ってどこかエレガントな雰囲気を漂わせているのです。

これらの素晴らしいデザインを手掛けたのは、世界一のデザイナーと称されたウィリアム・ワイオン。イギリスの王立造幣局であるロイヤル・ミント社の天才彫刻家です。

彼は「ウナとライオン」以外にも美しい貨幣をデザインしており、その名が知れ渡っています。「ウナとライオン」が人気な理由には、天才彫刻家ウィリアム・ワイオンの作品という点も含まれているでしょう。

 

2019年モダンウナライオンとは?

さて、初めに1839年発行のオリジナル「ウナとライオン」についてご紹介しました。次は、この「ウナとライオン」を現代に蘇らせた2019年の「モダンウナライオン」について、ご紹介します!

「モダンウナライオン」は2019年の10月にイギリスの王立造幣局であるロイヤル・ミント社から突然発売されました。アンティークコイン業界では、2019年1番の大きなトピックとなります。

アンティークコインの中でも人気の高い「ウナとライオン」の復刻版ということで、ロイヤル・ミント社で発売されたコインは瞬く間に売り切れました。

2020年現在では、既に手に入れることが難しいコインです。現状では、コレクターやディーラーを通しての買取になっています。

 

モダンウナライオンの種類

2019年の「モダンウナライオン」の種類は、大まかに分けて銀貨、金貨、キロコインの3つです。

銀貨は2オンスの1種類のみで、3000枚発売されました。金貨は2種類あり、2オンスが225枚と5オンスが65枚です。

キロコインに関しては、1キロ、2キロ、5キロのコインが発売されています。この中の5キロコインはイギリス史上最も重いコインになり、イギリスメディアでも話題になっているようです。

 

オリジナルウナライオンとの違い

1839年の「オリジナルウナライオン」との違いは、3つあります。

1つ目は、女王の横顔が1839年当時のヴィクトリア女王ではなく、現在のイギリス女王であるエリザベス女王になっていることです。あくまでも、「2019年」の復刻版なので当然と言えば当然と言えます。

2つ目は、女王の横顔の下に復刻版のデザインを手掛けたデザイナーであるジョディー・クラークのイニシャル「J.C」が彫られていることです。ただ、デザイナーが違うと言えど、デザイン自体はオリジナルのウィリアム・ワイオンのデザインのままになっています。

3つ目は、ローマ数字の年号が2019年になっていることです。

このように、現代に作られた跡を残しつつも「オリジナルウナライオン」をリスペクトした形に作られていることが分かります。

 

モダンウナライオンの価値

「モダンウナライオン」の価値ですが、貨幣ごとに異なり、月を追うごとに値上がりしているのが現状です。

2020年7月5日の時点では、弊社アンティークコインギャラリーにおいては以下のような価格でお売りしております。

・金貨 2オンス:400〜420万

    5オンス:900万

この価格自体、2019年の発売当初から徐々に値上がりしています。発売されてから1か月後の11月の時点では、2オンス金貨は100万円代、5オンス金貨は300万円ほどの価格でした。

他のコイン商では、2オンス金貨で600万円の価格を付けている場合もあります。また、日本コインオークションでは、2オンス金貨が310万円、5オンス金貨は520万円の価格です。

日本コインオークションの場合は、それぞれ1枚ずつしかないようですので、今後も価値はどんどん上がっていくとされています。

あるコレクター様の予想では、2オンス金貨は800万円、5オンス金貨は1200万円ぐらいまで値上がりするのではないかとのことでした。

最後の章に、日本コインオークションでの落札価格について紹介しております。詳しくはそちらをご覧ください。

 

モダンウナライオンの値上がりの理由

なぜここまで、「モダンウナライオン」が値上がりしてしまったのか。その人気の理由は、どこにあるのか。

値上がりの理由について、詳しく説明しましょう。

イギリスでの復刻版

まず、値上がりする理由の一つとして挙げられるのは、イギリスからの復刻版ということです。

「ウナとライオン」発行150周年の記念として、以前イギリス領であるジブラルタルから復刻版が出たことがありました。1989年のソブリン金貨です。

しかし、今回はイギリス本国の復刻版であり、オリジナルの「ウナとライオン」に限りなく近いものとなっています。

その影響もあり、人気を博して価格がどんどん値上がりしました。

 

「ウィリアム・ワイオン」の作品復刻第一弾

デザインが美しいことで人気を得た「ウナとライオン」。そのデザイナーである、ウィリアム・ワイオンの作品復刻第一弾ということも値上がりの理由と言えます。

ウィリアム・ワイオンは、1795年イギリスのバーミンガムにて誕生し、コイン彫刻家の父から技術を学んで一流の彫刻家となりました。19世紀には由緒あるイギリス王立造幣局にて主任彫刻師となり、数々の名作を生み出していきます。

その中の一つが、「ウナとライオン」でした。優雅かつ繊細で美しいデザインで、181年経った今でも世界中のコレクターを魅了してやまないコインです。

このコインのデザインを手掛けたウィリアム・ワイオンの作品復刻としての発売ともあれば、

「第二弾の復刻もあるかもしれない」

「他のコインも復刻されるかもしれない」

と予測している人も少なからずいます。

そのため、ウィリアム・ワイオンのファンであるコレクターからの人気もあり、値上がりしているのでしょう。

 

市場に出る量が少ない!?

上記のような理由もあり、大前提として需要と供給のバランスがとれてないことが1番の値上がりの理由です。

発行少がそれほど多くない上に、コレクターが誰も売りたがらないためコイン商のもとへ入ってくる数が少ないのです。

また、世界中で大人気なことを見越してディーラーの方も強気の価格を設定してきます。そうして、どんどんと値上がりしているのです。



日本コインオークションにて1025万円で落札!?

最後になりましたが、2020年7月12日に品川で行われた日本コインオークションについてご紹介します。

このオークションでは、「ウナとライオン」のコインが3種類出ておりました。1839年発行「オリジナルウナライオン」、2019年発行「モダンウナライオン」の2オンス金貨と5オンス金貨です。

「オリジナルウナライオン」は品質がとても良い状態もので、2000万円から落札が始まりました。最終的には3200万円で落札されました。手数料込みだと約3500万円の価格になります。

「モダンウナライオン」は2オンス金貨が460万円で落札されました。手数料を入れると約500万円ほどになります。

そして、5オンス金貨はなんと1025万円での落札でした!モダンコインで落札額が1000万円を超えるのは、おそらく初めてではないでしょうか。

「モダンウナライオン」ならびそのオリジナルである金貨「ウナとライオン」がこれほど人気の高いコインであることが証明された出来事と言えます。

参考:https://www.ncanet.co.jp/exhibit/55559

 

まとめ:2019モダンウナライオンを手に入れよう!

181年前に人々を惹きつけ、魅了した金貨「ウナとライオン」。そして、時を超えて現代に蘇った「モダンウナライオン」について今回は紹介しました。

アンティークコインの魅力やその人気の背景を理解することで、よりアンティークコインを身近に感じられたかと思います。

現在のところ、「モダンウナライオン」は在庫がない状況ではありますが、状況によっては手に入れることができるかもしれません。

この記事を読んで、「モダンウナライオン」または「オリジナルウナライオン」をお求めになりたいと思った方は是非弊社へご連絡ください。また、以下のメルマガやLINE@に登録いただければ、最新情報を素早く手に入れることができます。ぜひご検討ください。

 

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※この記事は、アンティークコインギャラリアの以下のYouTube動画をベースに作成しています。参考:https://www.youtube.com/watch?v=_JuSosjXHFQ&t=1s

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