金貨の大きさや重量についての基礎知識!コインを用いて解説

2021/4/2|著者: アンティークコインタイムズ編集部

 

さまざまなタイプのコインの中でも、金かは燦然と輝く美しさで私たちの心をとらえます。紀元前7世紀に世界で初めての貨幣が鋳造されたときから、金貨は社会の中で最も価値あるコインとして機能してきました。

貴重な金貨にデザインされた人物やシンボルはまさにその時代の象徴。当時の最高の技術を用いて刻まれているのも興味深いものです。今日は、金貨の重量や大きさに注目してみたいと思います。

 

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金貨古代編

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古代の貨幣にはかぎりないロマンが詰まっています。古代文明が栄えたヨーロッパや中近東では、現在でも大量のコインが発掘されることも珍しくありません。古代はまだ技術が未熟であったため、貨幣も大ぶりなものが目立ちます。その中でも特に高名な金貨についてご紹介いたします。

 

古代ペルシア王国ダレイオス1世の金貨

8,35~8,42g

古代ギリシア バクトリア王国の金貨

16,83g

古代ローマの金貨

8g前後

 

ペルシア王ダレイオス1世の金貨

紀元前522年から486年までペルシア王として君臨したダレイオス1世。

彼によって鋳造された金貨には、ダレイオス1世がひざまずく姿が刻まれています。ペルシア王国最初の金貨として知られ、アレクサンダー大王率いるマケドニアによって滅ぼされるまで発行されました。

この金貨の重さは8,35 ~8,42g。非常にまれではありますが、アケメネス朝末期には16,83gの金貨も発行されたことがあります。

 

バクトリア王国エウテュデモス1世の金貨

古代の金貨で最も重いとされているのが、ギリシア人による王国のひとつバクトリアで鋳造されたものです。

紀元前2世紀にバクトリア王国の王であったエウテュデモス1世が発行した金貨は、重さが169,2g、直径は58mm

 

古代ローマの金貨

古代ローマの金貨の基本は、英雄ユリウス・カエサルによって考案されました。

カエサルは金の重さを、ローマの単位1リッブラの40分の1と定めました。そのため、古代ローマの金貨の重さは約8gに統一されています。

 

金貨中世編

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蛮族の侵入によってローマ帝国が崩壊したあとも、金貨の発行は続きます。中世初期にはランゴバルト族や西ゴート族によって鋳造されたほか、カール大帝の金貨もよく知られています。

ルネサンス時代を迎えて商業が発達すると、フィレンツェやヴェネツィアなどの大国が発行した金貨は、現代のドルやユーロのように信用度の高い貨幣として流通しました。貨幣が、商業における実際的な存在として定着した時代といえるでしょう。

それでは、中世の金貨の重さについて見ていきましょう。

 

カロリング王朝カール大帝の金貨

1,49 ~1,52 g

フィレンツェフロリン金貨

3,46~3,53g

ジェノヴァ共和国ジェノヴィーノ

3,5g

ヴェネツィア共和国ゼッキーノ

3,5g

 

カール大帝の金貨

暗黒の中世と呼ばれる時代には、金貨の鋳造もごくわずかでした。当時は銀貨が主に流通していたためです。

そんな風潮の中、カール大帝はパヴィアを征服しフランク王の称号を得たのを機に金貨を発行。ユリウス・カエサルが定めた40分の1リッブラよりもかなり軽い216分の1リッブラ、金の重さはわずかに1,5g前後でした。

 

フィレンツェの金貨フィオリーノ(フロリン金貨)

花の都と称されるルネサンスの都市フィレンツェ。

ルネサンス発祥の地といわれるフィレンツェでは、1252年にフロリン金貨を発行します。フィレンツェの街の象徴である百合の花が美しいこの金貨、重さは3,46~3,53g、直径は20~21mmです。裏側には、フィレンツェの守護聖人である聖ヨハネが描かれています。

ルネサンスの最盛期、ヴェネツィアのドゥカートと並んで国際的に最も信用度が高い硬貨として知られていました。

 

ヴェネツィア共和国の金貨ゼッキーノ

中世からルネサンスにかけて、イタリア半島では都市国家が隆盛の時代を迎えます。

フィレンツェと同時期、海洋王国ジェノヴァとヴェネツィアも金貨を発行しました。フィレンツェ同様、1252年にジェノヴィーノと呼ばれる金貨を鋳造したジェノヴァ、重さも大きさもフロリン金貨とほぼ同じでした。ジェノヴァはその後、同じ海洋王国であるヴェネツィアとの抗争に敗れ、ジェノヴィーノの発行も1415年に終了します。

いっぽう、アドリア海の女王と称えられたヴェネツィアでは1284年にゼッキーノと呼ばれる金貨を世に送り出しました。国際社会では「ドゥカート」の名で知られたヴェネツィアの金貨は、重さが3,44g。元首制であったヴェネツィアらしく、鋳造された時代の元首の名が刻まれています。

商業で栄えたヴェネツィアの金貨は、1797年まで発行が続いています。

 

金貨近代編

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近世に入ると、産業革命やゴールドラッシュなどのさまざまな事象が拍車をかけて金貨の鋳造も増加しました。実際に流通する貨幣としての金貨から、昨今は記念硬貨としての金貨が主流となっています。投資目的に金貨を購入する潮流も生まれました。

その中でもよく知られる金貨を見てみましょう。

ナポレオン金貨

6,45g

21,5mm

クルーガーランド金貨

3,3~33,9g

16,5~32,5mm

ソブリン金貨

7,988g

22mm

 

ナポレオン金貨

ナポレオン1世がマレンゴでの勝利を記念して発行した20フランを皮切りに、ボナパルト家のナポレオン3世の時代までに鋳造されたものを指します。別名マレンゴ金貨と呼ばれることもあり。

ナポレオン1世とその縁戚、2人目の皇帝となったナポレオン3世の肖像画が特徴で、重さは6,45g、大きさは直径21,5mmです。皇帝のシンボルである月桂冠を冠したものとそうでないもの、また造幣所が異なるものなど種類はさまざま。

価格面においてアンティークコイン初心者にも敷居が低い金貨とされています。

 

クルーガーランド金貨

南アフリカで1967年に発行されたのが、クルーガーランド金貨です。その名の由来は、ボーア戦争の英雄であるポール・クルーガーから。

南アフリカ共和国が、同国で産出される金の市場の一助とすべく発行を決めた金貨です。1oz、1/2oz、1/4oz、1/10ozの4種が存在し、重さは3,3~33,9g。大きさは直径16,5~32,5mm。

 

ソブリン金貨

アンティークコインの雄であるイギリス。イギリスの金貨といえば、ソブリン金貨です。1ポンド金貨の名称でもあります。

1489年に初めて発行されたソブリン金貨はその後、1816年の金本位制の導入によって貨幣法が制定されて、重さが7,988g、直径が22mmと決められています。

それぞれの時代の君主の肖像とともに、英国の守護聖人ジョージとドラゴンが刻まれることが多い美しい金貨です。

 

まとめ

歴史の中で最も価値あるコインとして発行されてきた金貨。

古代から存在していた金貨には、それぞれの時代の事象や君主の姿が美しく刻まれています。

時代を超えて燦然と輝く金貨は、投資対象としての価値だけではなく鑑賞の対象としても魅力的。古代から近代まで、彫刻の技術も愛でつつコレクションが楽しめます。

アンティークの金貨にご興味がある方、ぜひお気軽にアンティークコインギャラリアにご相談ください。

 

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タグ: アンティークコイン投資/資産運用

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