2020年6月3日 マイケル・アレクサンダー

ロイヤル・ミント（Royal Mint）は、6月1日に、デザインとテーマの一部としてAR（拡張現実）を利用した人気コインシリーズの３番目のコインを発表しました。テイルズ・オブ・ジ・アース（地球の物語）シリーズの最後であり３番目のコインには、数百万年前に地球に住んでいた猛烈であり魅力的な生き物である先史時代の恐竜の姿が描かれているのが特徴です。

沢山の恐竜たちが絶滅する前に地球上を歩き回っており、考古学者や科学者たちにとっては幸運なことに、恐竜たちの化石が地下に埋まっています。

恐竜の化石が世界で初めて発見されたのはイギリスで、当時50〜60種類の化石が発見されました。その中には装甲を持つ恐竜として最初に発見されたヒラエオサウルスの化石も含まれていました。この発見は、メガロサウルスやイグアノドンと共に、大昔に絶滅した生き物の理解を形成していく上で重要な役割を果たしました。

テイルズ・オブ・ジ・アース・ディノサウリア（地球の物語：恐竜）コレクション2020年版には3つのコインがあり、メガロサウルスとイグアノドン、そして３番目のコインにヒラエオサウルスが選ばれました。ヒラエオサウルスはギデオン・マンテル（Gideon Mantell）博士によって発見され、マンテル博士が困窮した際に、大英博物館がその化石を買い取りました。解剖学者であるリチャード・オーウェン（Richard Owen）はその標本を詳細に研究し、「恐竜」と呼ばれる巨大な爬虫類グループの中でも、これまで知られていなかった新しい種類に分類される生物であると結論づけました。ハイレオサウルスはおそらく孤独な動物であったとされており、1億4000万年〜1億3300万年前の白亜紀初期に生息したと言われています。

また、ディノサウリア（恐竜）コレクションは、ロイヤル・ミントによるAR（拡張現実）技術を利用した最初のコインシリーズです。コインを受け取ったら、コインのコレクターはロイヤル・ミントの「アクティベート・アプリ」をダウンロードし、パッケージをスキャンするだけで、恐竜についての興味深い事実やアニメーション、画像などの限定コンテンツを楽しむことができます。

BUコイン（The Brilliant Uncirculated：流通しておらず製造時の光沢が残っているコイン）のベースメタルエディションは、メガロサウルス、イグアノドン、ヒラエオサウルスを鮮やかな色で表現する最新のカラー印刷技術が特徴で、恐竜を科学的に正確に描写しています。コイン裏面の恐竜は自然史博物館の地球科学部の専門家の指導のもとに描かれた、古生物美術家のロバート・ニコルズ（Robert Nicholls）によるオリジナルデザインです。彼は20年以上に渡り、世界中の美術館や大学の自然史標本を作成してきており、彼によるヒラエオサウルスのデザインは、当時の恐竜の生活環境を反映した解剖学的に正確な復元となっています。コインの表面には、ロイヤル・ミントの彫刻家ジョディ・クラーク（Jody Clark）によって作成されたエリザベス２世女王陛下の5代目の貨幣彫像が描かれており、2015年にイギリス全土で記念通貨として流通が始まったものです。

今回発表されたコインには、様々な種類があります。BUのベースメタルの色つき・色無しコイン、貴金属のスターリングシルバー（高い純度の銀貨）の色つき・色無し、そしてゴールドプルーフといういくつかのオプションがあります。

BUコインは、恐竜についての説明書と、恐竜のイメージ画像が入ったカラフルなフォルダーに収められています。

スターリングシルバーのプルーフコインと、カラーコイン版は、アクリルフレームのケースの中に収められ、真正性の証明書が付いています。

ゴールドプルーフ品質のコインは、ハードウッドケースに納められており、真正性の証明書が付いています。これらのコインについての追加情報は、ロイヤル・ミントのウェブサイト（https://www.royalmint.com/our-coins/events/the-dinosauria-collection/hylaeosaurus/）をご覧ください。

本記事は、『Coin Update』の翻訳記事です（掲載許可有り）。元記事は以下のリンクより確認できます。

参考：http://news.coinupdate.com/united-kingdom-augmented-reality-features-on-final-three-coin-set-in-tales-of-the-earth-dinosauria-series/