世界で最も価値のある銀貨(シルバーコイン)10選

2021/4/7|著者: アンティークコインタイムズ編集部

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シルバーダラーの価値はどのくらい?

最も幅広く収集されているありふれた発行年のモーガン・シルバーダラーやピース・シルバーダラーは、グレードの低いもので25ドルから35ドル、MS60なら一般的に出回っているものでも50ドル、MS65なら125ドル、最高グレードのMS67ならほぼどちらの発行年であっても700ドルの価値があります。

このほか、とてもレアなシルバーダラーも存在します。このようなコインの中には、オークションや個人売買を通して、数十万ドルから1千万ドル以上と史上最高額で取引きされたものもあります。その発行年のコインの中で特定のグレードのものがどれほど少ないか、貨幣の歴史においてそのコインがどのような役割を果たしたか、そのコインはどのような背景を持っているのか、その他のあらゆる要素がこのような高価格に反映されています。たとえば、その特定のタイプに本来なら存在しないはずの最高品質のコイン。このようなコインの大半は、高値を付けています。

他にもレアなシルバーダラーはたくさんありますが、実際に落札されたものを例に挙げて、タイプ別に最も価値のあるシルバーダラーをご紹介します。

 

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最も価値のあるシルバーダラー

1794年フローイング・ヘアから順にみていきましょう。

 

1794年フローイング・ヘア PCGS SP66(1794 Flowing Hair PCGS SP66)

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アメリカのコインで史上最高額を記録したこちらの1974年フローイング・ヘア・ダラーは、このタイプのコインの中で、品質的に最も優れたものであると見なされています。こちらはまた、米国造幣局が鋳造した最初のシルバーダラーであると思われています。2013年1月、10,016,875ドル(当時約12億円)で落札されました。最近再び売りに出されましたが、リザーブ価格には達しませんでした。

 

1804年バスト・ダラー PCGS PR68(1804 Bust Dollar PCGS PR68)

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コインには1804年と表記されていますが、実際は1804年には発行されませんでした。代わって、1834年にごく少数の1804年と打刻されたコインが鋳造され、こちらは外国の高官への贈り物として国務省の外交使節団によって使用されました。

こちらのタイプは、クラス I(Class I)1804年ダラーとして知られています。後に2種のバラエティーが追加され、その1種のクラス II(Class II)はユニークな未公認コインで、バスト・ダラーのデザインが1857年のスイス・シューティング・ターレル(スイスの射撃祭の記念コイン)コインに印刻されています。こちらのコインは、以前は米国造幣局のミント・キャビネット(陳列室)に保管されていましたが、現在はワシントンDCにあるスミソニアン協会の国立貨幣コレクションの一部となっています。

3番目のタイプのクラス III(Class III)は、1850年代にコレクター向けに非公式に製造されたものです。1804年シルバーダラーがオークションにかけられるときはいつも一大イベントですが、ひときわ盛り上がりを見せたのはマスカットのスルタンが所有していた最高品質のクラス I が出品されたときのことです。2016年5月、こちらのスタックス・バウワーズ・オークションではリザーブ価格に満たなかったものの、入札額は1,000万ドル(約10億円)以上に達しました。

 

1870年-S シーテッド・リバティ PCGS(1885 Trade Dollar NGC PF66)

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造幣局の記録によると1870年-Sシーテッド・リバティ・ダラーは製造されなかったとのことですが、12枚存在することが確認されています。この中には、2003年に1,092,500ドル(当時約1億3千万円)で落札された、PCGSによりミント状態であると格付けされたコインも含まれます。専門家によると、ほかのレアコインのように造幣局の職員によって密かに作られたものであるか、または1870年5月25日に新たなサンフランシスコ造幣局の開設を記念して作られたものではないかとのことです。

 

1885年トレード・ダラー NGC PF66(1885 Trade Dollar NGC PF66)

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1908年以前は、トレード・ダラーのプルーフは1883年以降は製造されていなかったと考えられていましたが、1908年に、1884年版と1885年版のプルーフがまとまって発見されました。こちらの史上最高グレードのコインは、2019年の初めに3,960,000ドル(当時約4億3千万円)で落札されました。存在が知られている5枚のうちの1枚で、以前は有名なルイス・エリアスバーグ・コレクション(Louis Eliasberg collection)の一部でした。こちらのコインがどのような経過を経て存在することになったのか、その記録はありませんが、造幣局の従業員によって密かに作られたものであろうと考えられています。

 

1884年トレード・ダラー NGC PF66(1884 Trade Dollar NGC PF66)

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こちらの現存する10枚の1884年版トレード・ダラー・プルーフ銀貨の中で2番目に有名なコインも、エリアスバーグ・コレクションの一部でした。2019年に1885年版のコインと同じオークションに出品され、1,140,000ドル(当時約1億2千4百万円)で落札されました。1884年版のコインは264枚鋳造されましたが、造幣局の従業員が合法的に手に入れた10枚を除き、すべてが溶かされてしまいました。

 

モーガン・シルバーダラー(Morgan Silver Dollars)

次は、モーガン・シルバーダラーに注目してみていきましょう。

 

1889年-CC NGC MS68(1889-CC NGC MS68)

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1889年-CCは、カーソンシティ造幣局で製造されたコインの中で最も希少なものです。MS64以上のグレードはほとんど見かけられず、MS65と格付けされたものはPCGSでは1枚、NGCでは5枚のみです。最高グレードのものは、PCGSによってMS68と格付けされた1枚と、NGCによってMS67と格付けされた1枚の、合計2枚のみです。MS68は、2013年7月に881,250ドル(当時約8千7百万円)で落札されました。こちらのコインも、以前はルイス・エリアスバーグ・コレクションの一部でした。

 

1886年-O PCGS MS67+DMPL(1886-O PCGS MS67+DMPL)

1886年-Oは1,000万枚以上発行されていたにもかかわらず、1960年代以降、ミント状態のものはまれであると見なされています。この発行年のものはまた、印刻と光沢の質が低いことでも知られています。1枚のMS65+を含む3枚のコインのみがMS65と格付けされており、こちらの最良グレードのものは、先月780,000ドル(約8千2百万円)で落札されたPCGS MS67+DMPL1枚のみです。同コインは、1990年に230,000ドル(当時約3千3百万円)で落札された実績があります。

 

1884年-S PCGS MS68(1884-S PCGS MS68)

大半の1884年-Sモーガン・ダラーは流通され、政府の金庫室に残っていたもののほとんどは、1918年のピットマン法の下で溶かされてしまったと思われます。その結果、ミント状態のものは少なく、特にMS65以上のグレードのものはなかなか見当たりません。NGCにより2枚がMS65、1枚がMS67と格付けされており、PCGSはそれぞれ1枚ずつMS65、67、68と格付けしています。最高グレードの1884年-SはPCGS MS68で、以前にコレクターのジャック・リーとシルバーダラー専門家のウェイン・ミラーが所有していました。こちらは750,000ドル(約8千2百万円)で落札されました。

同様の価格で落札されたもう1枚のモーガン・ダラーは、これまで知られている中で最高品質の1893年-Sです。1893年-Sは、このシリーズの中で発行数が最も少なく、2018年にはPCGS MS67と格付けされたコインが、735,000ドル(約8千1百万円弱)で落札されました。

 

ピース・ダラー(Peace Dollars)

次は、最も価値の高いピース・ダラーをご紹介します。

1922年マット(艶消し)仕上げ・ハイレリーフ(高浮き彫り)PCGS PF67(1922 Matte Finish High Relief Proof PCGS PF67)

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5枚から8枚しか存在しないと思われているうちの2枚が、2014年のオークションに出品されました。この2枚のうち、より高いグレードのPF67コインは、458,520ドル(当時約4千7百万円)で落札されました。

こちらのコインは、元財務長官のレイモンド・T・ベイカーの娘がある男性に贈ったもので、その男性の家族によってオークションに出されました。ベイカーの遺産の中には、ピース・ダラーの試作品もいくつか含まれていました。これらの試作品は、フィラデルフィア造幣局が1921年のハイレリーフコインを製造した際に遭遇した問題を解決するために、ピース・ダラーの浮き彫りを低くする方法を模索した時期のものです。

一方、こちらのコインを含むごく少数の1922年HRプルーフは、試作品ではなく、彫刻師長のジョージ・モーガンがコレクターに販売するために作ったものであると思われています。

 

1927年-D PCGS MS66+(1927-D PCGS MS66+)

PCGSが格付けしたわずか5枚の1927年-Dピース・ダラーのうちの1枚(NGCによって格付けされたものは6枚)には、くっきりとした中心部から周辺部へ広がる車輪状の光沢があり、こちらは2019年3月に176,250ドル(約1千9百万円)で落札されました。通常、この発行年のものは質が悪く、光沢の鈍いものが一般的です。

 

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本記事は、『COINWEEK』の翻訳記事です(掲載許可有り)。元記事は以下のリンクより確認できます。

参考:https://coinweek.com/us-coins/the-10-most-valuable-silver-dollars-bullion-shark/

タグ: アンティークコイン投資/資産運用

アンティークコインタイムズ編集部

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